2008年10月29日

『光に聴き 影に訊く』

今日の番組「キタマチ交差点」では「アートの秋」がテーマ。


なぜ奥伊吹の甲津原まで行ったかというと、手元にある一冊の写真集が始まりでした。


『光に聴き 影に訊く』


『光に聴き 影に訊く』

米原市在住の北村勝さんという方が、尾瀬に魅せられて13年間通いつめた写真をまとめたもので、
数年前に、北村さんの奥様・明美さんとちょっとしたきっかけで知り合い、いただきました。
その北村さんが、米原・甲津原をテーマに写真展を開かれている、と聞いて、とんでいったというわけなんです。


企画された方に聞くと、やはり北村さんの写真集に感動し、「ぜひ米原を、奥伊吹を撮ってください」と
お願いされたとのこと。
実は私も「できることなら湖北も撮ってほしいなぁ」と思っていたので、
あ、同じようなことを考える方がいらしたんだ、とつい嬉しくなってしまいました♪



今でこそブログが流行って、私も写真を撮ったりすることが増えたけど、
やっぱりこの写真集には逆立ちしてもかなわない。。(いや、追いつこうってのが無理なんだけどね^^;


番組でも触れたように、北村さんと奥様の明美さんは「音」というものを介さない世界に生きていらっしゃいます。
私が知り合った頃は、学校にかよう娘さんが手話通訳をされていらっしゃいました。

この明美さんがものすごく明るくて行動力がある方!
なんか私が勝手に思い込んでいたイメージを完全に覆してくれた、素敵な方です♪



で、この写真集。


光と影、動と静が、見事なまでに鮮やかに描かれています。


写真として切り取られた世界はもちろん「無音」、誰だって「音」など聞こえないわけだけど、
でも、北村さんの写真からは、「音」が聞こえてくるような気がするんです。


雪解け水の流れ、つららから雫の滴る音、風にざわめく木の葉、
雲の流れる音、野原を伝っていく風の音、ダケカンバの鋭い叫び、
早朝にきらめく樹氷のかろやかな音色、
雄大な大地の夜明けの交響曲、
それからそれから、光が移りかわっていくにつれ、闇夜で刻一刻と表情を変えていく草原のいっぽんの木からは、
ピアノの旋律が流れてくるような気さえしてしまいます。


心や体、そう、「五感」全部を使って自然を感じているからこそ、撮れる世界。
そんな気がします。


とにかく美しい写真集。


北村さんのその眼が、これからさらにどんな湖北を写してくれるのか、とっても楽しみになってきました♪


『光に聴き 影に訊く』
北村勝
ISBN4-88325-094-6








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